新卒で証券会社に入社し、既卒(中途)で客室乗務員への転職を目指した私の受験&入社体験記。

前回の「私のCA受験&入社体験記1~新卒入社から受験を決める日まで~」に続き、客室乗務員の内定から入社式までの日々をお伝えいたします。

CA内定の電話を受け取るとき

最終面接が終わり、内定の連絡があるまで約数週間。仕事をしながらも毎日ドキドキしながら過ごしていました。日が近づいてくると携帯電話を何度も見てしまう自分がいました。

しかし、既卒採用のため日中に電話が来ることはなく、夕方以降であるという話を聞いたことがあったため日中は気にしないように仕事を頑張っていました。

そして、いつもは夕方に一度は携帯電話を確認するのですが、その日はちょうど仕事が立て込んでおりずっと確認できずにいました。ひと段落ついた夜、「そういえば!」と思い確認すると留守番電話の表示が・・・。これは内定の連絡だ!とすぐにわかりワクワクしながらもメッセージを確認しました。

いざ、内定の連絡を受けると実感がジワジワと湧いてきて抑えきれない興奮で思わず顔がニヤけてしまった記憶があります。留守番電話だったため、一度かけかけ直しをするとすぐに担当者が折り返しの電話をくれました。そして「当社に入社いただけますか?」と言われもちろん即答で「はい!」と答えました。

当時の記憶は鮮明に覚えています。担当者の方もとても丁寧に案内をしてくださり、やはり他業種の内定連絡とは少し違うな・・・と感じました。

客室乗務員として入社までの怒涛の日々

内定連絡を頂いて、入社指定日が1か月を切っていたためすぐに現職の会社に申し出る必要がありました。

ずっと希望していたCAの内定を頂いたとはいえ、正直ここまで社会人として育ててくれた会社・上司の事を考えると感謝と寂しさがこみあげてきてしまい、なかなか言い出せませんでした。また、現職にも自分なりにやりがいや楽しさを見出していたのでギリギリまで少し迷っている自分もいました。

しかし、せっかく手にした切符ですからこれを無駄にすることはしたくないと考えなおし上司に思いを伝えました。最初はびっくりしていたものの、一緒に喜んでくれた上司にはとても感謝しています。

そして、内定先の航空会社からは内定通知の他に沢山の資料が送られてきて入社前の事前課題もありました。現職の引き継ぎなどもしつつだったので、怒涛の日々だったように記憶しています。有給消化は出来ず、退社日の翌日に航空会社の入社式となりました。

入社式

とても緊張しました。面接とは違う緊張感。今日から社員なんだというシャキとさせられる様な気持ちと、どんな世界なんだろうというワクワク、同期はどんな人たちなんだろうというドキドキ。様々な気持ちが入り混じっていましたが、今までとは違う感覚で羽田空港へ足を踏み入れたことはとてもよく覚えています。

そして、同期と初めての対面。最終面接で出会った子や、最初の面接で一緒だった子の顔がちらほらあり「久しぶり~!」なんて会話もありました。

ドキドキの入社式は和やかな雰囲気となり、私たち同期20人弱がそろいました。ちなみに入社日が違うセミ同期もおり、全体では50名強の内定だったとの話を聞きました。

入社式の後は、格納庫見学もなどもあり間近で飛行機を見たり、整備の方に説明して頂いてコックピットを見学したりととても楽しい一日でした。あっという間の一日でしたが、忘れられない日となりました。そして、翌日からは厳しい訓練が始まりました。

あの日々は本当に緊張の連続で常に糸がピンと張っている状態でした。

これまでで感じた事

前職を退社するまでは、内定を頂いてもまだ何となく実感がわかずにいました。しかし、入社式に来てみるとやはり気が引き締まる思いがしました。

半数以上が航空業界の経験者だったためすでに身なりや振る舞いが出来上がっていました。お化粧も髪型もバッチリ。所作もなんだか綺麗・・・。証券会社でガツガツ仕事をしていた私はその雰囲気からは明らかに浮いていたように思います。お化粧も薄く(自分では濃くしていたつもりですが、周りの濃さに比べると全然・・・)髪型もシニヨンではなかったので「私は彼女たちのようになれるのだろうか?」と少し不安も覚えました。

しかし、同期はみんな協力し合って切磋琢磨していく仲間ですのでそんな私も徐々に航空会社に勤める人に見える身なりにはなっていきました。そして、そんな同期たちですが自分の意見や意思をしっかり持ちハキハキした人たちの集まりでした。

CAというと柔らかい雰囲気で綺麗で・・・というイメージがあります。確かにそのイメージは大切ですし、柔らかい雰囲気があったほうがお客様も声をかけやすいですし安心できるかもしれません。しかし、そのイメージだけでは面接は突破できないばかりか、もし入社しても訓練や実際のフライトではついていけなくなってしまうと思います。外見は柔らかそうであっても、しっかりと自分の考えや意思を持っている事が大切です。

サービス要員である前に、保安要員である事は受験をする皆さんはご存知だと思いますが「知っている」だけではなくそれに対する「自分の考え」や「どのように仕事をしていきたいか」や「物事をしっかり自分の言葉でハキハキ伝えられるか」などしっかり芯のある人がCAという職業に向いているという事が先輩や同期を見て思いました。