客室乗務員・グランドスタッフを目指す皆さん、何を基準にエアラインスクールを選べば良いか悩んでいませんか。 授業内容に大差はないだろうし、とりあえずエアラインスクールに通うことが合格への近道だと思う受験生もいるかもしれません。
LCC(格安航空会社)の台頭で、近年ますます増えつつある航空会社。エアラインによる、より質の高い人材獲得競争が厳しさを増すなか、国内には大小問わず数多くのエアラインスクールが存在しています。そしてその各社が、より魅力的な授業内容を導入したり受講体制の差別化を図ったりしながら、生徒獲得に力を注いでいます。
こうして、今まで以上にエアラインスクールの選択の幅が広がっているからこそ、よりいっそう慎重に、自分が納得のいくスクール選びをする必要があるでしょう。そこで今回は、エアラインスクール選びで失敗しないために、おさえておきたいポイントをいくつか挙げてみたいと思います。
1、 まずは説明会やセミナーに参加して、雰囲気を肌で感じてみよう!
気に入ったエアラインスクールを見つけたら、ぜひ説明会やセミナーに足を運んでみましょう。説明会の場で模擬授業を体験できるところもあります。
個人経営の場合、格式ばった説明会というよりは一対一の無料カウンセリングや個別相談を実施し、そのスクールの概要説明や質疑応答を行っているケースが多いようです。もし可能であれば実際の授業を見学させてもらうのも良いでしょう。
講師は元エアライン経験者がほとんどですが、実のところ経験も質も様々です。説明会でも講師陣の雰囲気などおおまかに把握することは可能ですが、直接授業を見学することで、授業の進め方にムラがないか、そして講師との相性をも確かめることができます。
もし授業見学は難しいとの返答を受けた場合でも、その際のエアラインスクールの対応の仕方から、スタッフ教育にどれだけ力を注いでいるかという一面を垣間見ることもできるでしょう。
受験までの限られた期間とはいえ、そのなかで講師陣からどれだけ多くの合格のためのエッセンスを学びとり、そしてそれらをいかにうまく自分のものにするかが合格への大きな鍵となるので、最後まで気持ちよく通い続けられる雰囲気かどうか、この点は妥協せずにしっかり確認しておきたいものです。
また個人経営の小規模スクールなどは、その経営状態が信頼できるものであるか、直接訪問して自分の目で確認することをおすすめします。遠方などで訪問が難しい場合は、SNSなどのツールを利用して実際に通っていた人の口コミなどを参考にしましょう。
2、授業料のコストパフォーマンスを考える
エアラインスクールは大手・中堅・個人経営と分かれており、それぞれ授業料に若干の差はあるものの、それは決して無視できない金額です。
社会人で収入がある場合はさておき、新卒の受験生がアルバイトですぐに工面できる金額ではありません。その金額ゆえ、これからスクール選びを考えている皆さんには、それが授業やサポート内容に見合った金額であるかという、「授業料のコストパフォーマンス」を是非吟味してほしいと思います。
金額が高ければ、無条件に価値のある質の高い授業を受けられるというわけではありません。また逆に低価格を売りにしているところは、果たして本当に信頼できるのかという疑問も湧いてきます。
スクールでは、大まかに企業研究や筆記試験・面接対策、話し方や立ち居振る舞い、ヘアメイク、エントリーシートの書き方などを中心に授業が展開されますが、中には航空業界専門用語の授業や機内サービスの練習、エアライン工場見学など、合格後に網羅されても良い範囲まで授業に取り込まれているところもあります。
もちろん多少の金額を支払ってでも、そのような授業を受ける意義があると受験生個人が判断すれば、それはそれで納得のいく適正価格ということになるでしょう。そのことも加味した上で、金額に対する授業内容と通学期間、ならびに総コマ数(時間数)、一クラスの生徒数やサポートシステム、振替授業が可能か否かなど、多角的な面とも照らし合わせて、自分が納得のいく価格設定になっているかを検討し比較してみるのが良いでしょう。
3、合格実績に目を通そう
合格実績は、そのエアラインスクールの信頼度の指標の一つではありますが、単に合格者を多く輩出しているからと言って、それが自分にピッタリのスクールというわけではないことを念頭に置いておきましょう。
一見合格者数は多くても、全体の生徒数に対する合格率は、そこまでずば抜けたものではないこともありますし、一人で複数社に合格している場合でも、あたかも複数の合格者を送り出したかのようなニュアンスで掲載しているところもあります。
ですが、合格実績を注意してみることで見えてくるものもあります。それは、そのスクールが日系向けか外資系向けか、もしくは両方に無理なく対応できるのかという点や、得意としている航空会社があるか、またグランドスタッフ志望の場合は、そのスクールが客室乗務員の受験対策に偏らず、グランドスタッフ受験にもしっかりと対応できるノウハウを備えているかなど、合格実績からスクール各社の強みを読み取ることができます。
エアラインスクールも十人十色です。自分が志望する職種や航空会社が、合格実績とマッチしているかを確認することも、満足の行くスクール選びには大切なことです。
補足になりますが、エアラインスクールの中には「〇〇航空提携校」や「〇〇航空指定校」などと魅力的な文句を掲げているところもあります。その制度を利用して夢が叶えられたら申し分ありませんが、高額の推薦料を要求し、また入社後数年は転社ができないなどの制約を設けている場合もあるので注意が必要です。
まとめ
エアラインスクール選びで、これだけはおさえておきたいポイントについてお話しましたが、以上のことだけでも、各スクールの特色がかなり見えてくるのではないでしょうか。
どれも基本的なことかもしれませんが、皆さんが納得の行くエアラインスクールに出会えるためのヒントになれば嬉しいです。
受験生の皆さんが熱い思いを胸に、夢をかけて通う場所です。自分と相性の合うエアラインスクールで切磋琢磨することで、モチベーションもより一層向上し、夢の実現へ向け大きな一歩を踏み出すことができるでしょう。
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